2階建てバスが一同に集結! バス好きにはたまらない『Alton Bus Rally』

ロンドンのシンボル的存在ともいえる、真っ赤な2階建てバス「ダブルデッカー」。初めてロンドンを訪れた時には、美しい街並みを颯爽と走るバスを見るたび「本当にあの憧れのイギリスにいるんだ!」と心が踊っていたのを思い出します。

ロンドンのバスのある、現在の街並み

地下鉄(Tube)よりも乗車料金が安く、ロンドン観光の移動手段としても便利なので、「イギリスに来たら、ダブルデッカーでロンドンを巡ってみたい!」と思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

英国のバスイベント「バスラリー」

ロンドン市内には1万9,000以上のバス停があり、1日およそ8,500台ものバスが行き交っているというロンドン。街中を散策していれば、嫌というほど見物できるダブルデッカーですが、新旧さまざまなバスを一同に集めて展示する『バスラリー(Bus Rally)』というイベントが、イギリス各地で開催されています。

バスラリーに展示されるビンテージの2階建てバス

大きな公園にバスを集めたオープンエアでの開催がほとんどで、入場も無料のものが多いため、日程さえ合えば誰でも気軽に参加できます。

現在のバスに比べ、よりレトロな可愛らしさを感じられるヴィンテージバスがずらりと並ぶ姿は、何時間散策しても飽きないほど。「バスラリー(Bus Rally)」の主催者によって、展示されるバスの種類が異なりますが、過去にお客さんを乗せてロンドン中を走っていたバスはもちろん、ロンドンエリア以外のバスも集結します。

「バスラリー(Bus Rally)」のイベント開催情報は、こちらのサイトで月毎に紹介されています。
https://www.showbus.com/subind4/jul.htm

今回は、数あるバスラリーの中でも規模の大きい、オールトン(Alton)という街で開催されている「Alton Bus Rally & Running Day」の様子をお届けします。バスラリーのワクワクする雰囲気を、少しでも味わっていただけると嬉しいです。

Alton Bus Rally & Running Day

「Alton Bus Rally & Running Day」の開催地である「オールトン(Alton)」は、ロンドン中心部から電車で1時間半ほど、スタッフォードシャーにある街。

ジェットコースターにウォーターパーク、豪華なスパなど、さまざまなアクティビティを楽しめる人気テーマパーク「オールトン・タワーズ・リゾート(Alton Towers Resort)」があることでも有名です。

オールトンの公園

そんなオールトンにある32エーカーもの(東京ドーム約1個分)広さを誇る「アンスティ・パーク(Anstey Park)」で、毎年7月の第3日曜日に開催されているのが「Alton Bus Rally & Running Day」です。

1995年から始まったイベントで、活躍していた時代、走行エリアもさまざまな150台以上ものヴィンテージバスやコーチ(長距離バス)が一堂に会します。

最寄りのオールトン駅(Alton Station)から、会場のアンスティ・パークまでは、バスで5分、徒歩で15分ほど。無料駐車場は数百台の収容が可能で、アクセスには困りません。

会場までレトロなバスを使った無料シャトル

また、通常運行の路線バスに加えて、1950年代~1980年代の昔のバスを使った、無料シャトルバスも運行されます。ヴィンテージバスに乗車することができる、めったにないチャンス。

乗車は完全に無料なので、駅から会場までの移動手段としてではなく、ヴィンテージバスの乗車体験として何度も乗車される方もいらっしゃるようです。

木目がきれいなバス車内

多くの方が乗車されていたので、天井部分のみですが、私が乗車した1970年代のバスの内部は、木目がとっても綺麗なデザインで普段乗り慣れているバスよりも、ちょっぴり高級な雰囲気でした。

レトロなデザインが可愛い乗り物たち

会場には、バスやコーチ(長距離バス)に加えて、クラシックカー、大型トラック、パトカー・救急車・消防車などの緊急車両、軍用車両も展示されています。

バスラリーに展示されるビンテージの2階建てバス

こちらは、すでに引退して保存車両となっている昔のダブルデッカーたち。約10年以上前まで、ロンドンから60キロほど西にあるレディング(Reading)という街を走行していたそう。

雑誌やポスターでしか見たことがない、レトロなフォルムのバスたちが並んでいる様子は、なんとも表現しがたい可愛らしさ。例えるなら、自分がミニチュアサイズになって、ミニカーを見物しているような気分です。

小さなお子さまがいる家族連れが多かったのですが、ご夫婦、カップルでこられている方も多く、年代もさまざま。旅行中にわざわざロンドンから足を運んで見に来た!という方もいらっしゃいました。

1939年〜1979年までロンドン市内を走行していたバス

こちらのバスは、1939年~1979年までロンドン市内を走行していたバス。表情もフォルムも現行のものと大きく異なります。最終走行はルート62「Barking Garage」の路線だったことが、行先表示器に書かれています。

深緑の2階建てバス

こちらは、深緑のダブルデッカー。ラッピング広告のバスなど、赤以外のバスもロンドンの街中で見かけたことはあったのですが、深緑のバスを見るのは初めてだったので、感動しました。

バス会社の方が近くにいらっしゃることもあり、話しかけると各バスの歴史のお話しを伺ったり、可能であれば内部の見学をさせてもらえたりすることも。

レトロな通常タイプのバス

2階がないタイプの通常バスもこんなに! 表情もカラーも豊かで、見てまわるだけでもワクワクしてきます。

丸みのあるフォルムのレトロなバス

こちらのバスたちは、丸みを帯びたフォルムがとっても個性的。一番手前のバスは、ウェールズのチェプストウ(Chepstow)という街を拠点にバスを運行している「RED & WHITE社」のもの。RED&WHITE社は、2021年で100周年を迎えるのだそう。

クラシックカーもたくさん!

個人所有のクラシックカー

また、同会場には、事前にエントリーした個人所有のクラシックカーも集結! オーナーさん自慢の愛車がずらりと並んでいます。

オーナーさんは車の近くで他のオーナーさんとお話しをされていたり、休憩をしていたりすることが多く、車を眺めているとフレンドリーに話しかけてくださいます。愛車への思いやクラシックカーの魅力を、現地の方に伺うのも新鮮で、今までにない経験でした。

休憩所や屋台も充実

会場内の軽食を販売する屋台

公園内にはトイレも整備されており、座ってくつろげるテーブル席や(とはいえ晴れている日は日傘がないと暑いですが…)軽食を販売している屋台も充実しています。レモネードスタンドやアイスクリームの販売もあり、ちょっとしたお祭り気分を楽しめますよ。

屋台の夫ドッグ

この日人気だったのは「ホットドッグ」の屋台。ケチャップとマスタード…ではなく、イギリスならではのブラウンソース(ウスターソース・お好みソースに似たもの)がかけられていました。

『Alton Bus Rally & Running Day』
http://www.altonbusrally.com/
残念ですが、今年、2021年のイベントはキャンセルに。

ロンドン交通博物館もおすすめ!

ロンドン交通博物館

オールトンまではなかなか足を運べない……という方は、ロンドン市内にある「ロンドン交通博物館」もおすすめ。レストランやカフェ、可愛らしい雑貨屋さんが立ち並ぶ、ロンドンの人気エリア「コヴェントガーデン(Covent Garden)」にあり、200年にも渡るロンドンの交通の歴史を展示で楽しく学ぶことができます。

もちろん昔のダブルデッカーも展示されていますよ!
『ロンドン交通博物館』
https://www.ltmuseum.co.uk

今回は、イギリスで真っ赤な2階建てバス「ダブルデッカー」を満喫できるイベント「バスラリー(Bus Rally)」をご紹介しました。イギリスの文化に触れてみたい方、乗り物好き・クラシックカー好きな方は、ぜひバスラリーの情報もチェックしてみてくださいね。


【Amazon】広告
今回は、ダブルデッカーのバスをインテリアに取り入れたおススメグッズ2点ご紹介します。
イギリスファンのみなさま、いかがですか!

お部屋の壁装飾用アート
ロンドンの電話ボックス・パリの風景・2階建てバスの装飾
50x70cmx3Pcs /フレームなし

¥3,868

上質できめ細かいキャンバス地を使用、軽くて変形しにくい、インクジェット出力を採用。キャンバス地に直接印刷することで、独特の風合いを表現。
おしゃれな空間つくりに最適です!

ベッドルームの寝具カバー4点セット(セミダブルサイズ 175 x 210cm)
イギリスのビッグベン、ダブルデッカーバス、赤い電話ボックスが付いたロンドンのシンボル
¥6,590

布団カバー:175 x 210cm(1点)
ボックスシーツ:125 x 215 x 27cm(1点)
ピロケース:43 x 63cm(2点)

山田志桜里

38,206 views

在英歴3年、現在福岡在住のフリーライター。ロンドンのティースクールを修了し、ティーインストラクターとしての活動経験も持つ紅茶好き。趣味は読書と舞台鑑賞で、愛...

プロフィール

ピックアップ記事

関連記事一覧