イギリス映画談
~魔法はお好きですか?『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』~

4月8日(金)封切り

映画『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』ポスター
ニュート・スキャマンダーとボウトラックルのピケット
ニュート・スキャマンダーとボウトラックルのピケット
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© J.K. Rowling WIZARDING WORLD and all related characters and elements are trademarks of and © Warner Bros. Entertainment Inc.

ハリー・ポッターが始めた魔法ブーム

魔法と言えばハリー・ポッター通称ハリポタ。ハリポタと言えば、小説の第1巻「ハリー・ポッターと賢者の石」がロンドンで出版されたのが1997年6月26日、初版は500部だったという。それが、あれよあれよという間にベストセラーになり、しかも最終的には世界の73言語で翻訳され世界的な大ベストセラーになってしまった。2018年12月1日の時点でシリーズの全世界累計発行部数が5億を突破し、シリーズ作品として史上最も売れた小説になった。日本では1999年12月1日に第1巻が静山社から出版され、勿論大ベストセラーになった。
2001年11月には映画の第1作『ハリー・ポッターと賢者の石』が公開され、これも大ヒット。小説の最終作、第7巻「ハリー・ポッターと死の秘宝」が2007年7月に発刊され物語が完結するまで、映画も同様にシリーズ化、最後の『ハリー・ポッターと死の秘宝』がPart1、2の2部作として製作され、全8作品として2011年7月に完結した。シリーズ映画として世界第3位の興行成績を収めている。
なお、小説の最終巻出版から9年後、舞台用に書かれた脚本「ハリー・ポッターと呪いの子」が8番目の物語として出版された。本編の19年後の物語ではあるが、あくまで舞台用脚本で、ト書きと台詞で書かれていて小説ではない。J.K.ローリングと演出家のジョン・ティファニー、脚本家のジャック・ソーンとの共著となっている。ロンドン、ニューヨークなどで上演されていて、世界で7番目として日本の舞台が今年の7月から上演される。

ファンタスティック・ビーストから魔法ワールドへ

ダンブルドアを中心にダンブルドア陣営
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ハリポタに夢中のあなたであれば、ファンタビもご存知のはず。ファンタビと言えばファンタスティック・ビーストですね。魔法ワールドシリーズ作品として、2016年11月に公開された『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』がファンタビシリーズの第一作。
ファンタビシリーズは、ハリポタで主人公たちが学んだホグワーツ魔法魔術学校の指定教科書「幻の動物とその生息地」の著者であるニュート・スキャマンダーを主人公としたシリーズだ。ハリポタが1990年代のイギリスを舞台していたのに対し、ファンタビの一作目は1926年、スキャマンダーが旅で訪れたニューヨークが舞台だった。

この教科書「幻の動物とその生息地」(Fantastic Beasts and Where to Find Them)は、小説の著者J.K.ローリングが2001年にチャリティの資金集めのために、ニュート・スキャマンダーの名前で書きあげ販売したもので、物語が書かれているわけではない。あくまで魔法生物の辞典である。その後、日本を含め多くの国でハリポタの副読本として出版されている。
今やハリポタとファンタビのシリーズは、合わせて「ハリー・ポッター魔法ワールド」(Harry Potter Wizarding World)と呼ばれている。


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著者J.K.ローリングの波乱万丈人生

ローリングはファンタビシリーズでは脚本を手掛け、自ら新しい物語を作っている。ハリポタシリーズでは原作者であり、脚本は別の人が担当していたが、原作がないファンタビシリーズでは脚本家として自ら物語を作り脚本を書いている。
J.K.ローリングは1965年7月31日生まれで現在56歳。Jはジョアンの頭文字からだが、Kはハリポタを始めて出版するとき、ターゲットである男の子が女性作家の作品だと知りたくないだろうと思った出版社が、イニシャルを使うよう指示したため、祖母のキャスリーン(Kathleen)にちなみ加えたもの。ペンネームはJ.K.ローリングとなったのである。
子供の頃からお話を書いていた彼女は6才の時うさぎの物語を書いたという。大学を卒業後ロンドンのアムネスティ・インターナショナルで秘書をしていたが、仕事にはあまり力が入らず、大人向け小説を書き始めて、25歳までに2つの小説を書き上げたが出版はできなかった。1990年6月、恋人の住むマンチェスターを訪ねた後、ロンドンに帰る列車から寂しそうな黒と白の牛を見ていた時、ハリポタの基本的設定のアイディアが浮かんできたという。その後、同年12月に母が亡くなり、恋人と別れ、翌年にはポルトガルで英語教師となり、5カ月目には男性と同棲、妊娠したが流産、1992年に27歳で結婚、翌年7月に長女を出産、4か月後に離婚、エディンバラに住む妹ダイのところに娘を連れて移り住む。1993年12月には生活保護と住宅手当を社会保障局に申請、1994年頃から、貧困と心労でうつ病に、その年の暮れに秘書の職をやっと得た。その後スコットランドで教職を得るため、公立学校教員取得のためのコースを受け、1995年夏にはスコットランド教育産業局から補助金を得ることができた。この5年間の波乱万丈の生活の中で、「ハリー・ポッターと賢者の石」を書き上げる。出版されたのは1997年6月26日、翌1998年7月2日に第2作「ハリー・ポッターと秘密の部屋」が出版されると、6日後には児童書としては初めてイギリスのベストセラー1位になった。こうしてローリングは1999年には文字通りの億万長者の仲間入りをしている。

魔法ワールド最新作、ファンタステッィク・ビーストとダンブルドアの秘密

ファンタビシリーズは1作目の『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』(Fantastic Beasts and Where to Find Them)(2016年)がニューヨーク、2作目の『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』(Fantastic Beasts: The Crimes of Grindelwald)(2018年)ではパリを舞台に、物語が展開されてきた。そして、魔法界における対立する力、言ってみれば正と悪の姿が徐々にはっきりしてきたと言える。3作目として4月8日に公開される『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』(Fantastic Beasts: The Secrets of Dumbledore)は更に広い世界で、更にパワフルな戦いを繰り広げていた。

グリンデルバルドとの血の絆を見せるダンブルドアとニュート
グリンデルバルドとの血の絆を見せるダンブルドアとニュート
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ダンブルドアはハリポタ時代にはホグワーツ魔法魔術学校の校長だったが、それより60年近く前でも学校でその優れた魔法の力を後輩たちに伝授していた。そして魔法世界を正しい世界に導こうとしていた。彼の前に立ちはだかるのが、かつて「血の誓い」を結んでいたグリンデルバルドと彼の周りに集まった一団だ。ダンブルドア側では、魔法動物を愛するニュートが前作でも活躍したマグル(非魔法族)のジェイコブや他の魔法使いの仲間に声をかけ戦うデコボコチームを結成して対決していく。勿論ニュートの相棒、小枝のようなボウトラックルのピケットや光るものが好きな二フラーのテディ、魔法動物たちも一緒だ。

魔法動物ボウトラックルのピケット
ボウトラックルのピケット
小枝のようなニュートの相棒、 鍵をあけるのが得意
魔法動物、ニフラー
ニフラー
キラキラしたものを集めるのが大好きなお騒がせもの
しかしたまに奇跡を起こす

ファンタビシリーズの3作は総てデイビッド・イェーツが監督をしている。脚本はいずれもJ.K.ローリング(3作目のみスティーブ・クローブスと共同)、音楽もいずれもジェームズ・ニュートン・ハワード。
俳優陣もニュート役のエディ・レッドメイン、ジェイコブ役のダン・フォグラーなど同じ俳優が演じている。グリンデルバルド役は、マッツ・ミケルセンが演じている。

グリンデルバルドが魔法の杖で魔法をかけるシーン
グリンデルバルドがユスフの記憶を吸い取っている
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ダンブルドア率いる”デコボコチーム”

史上最悪の黒い魔法使い”グリンデルバルト陣営”

作る方も演じる方も同じメンバーで作り続けているファンタビシリーズは、全5作が予定されている。これからもワクワクのチームワークで楽しい作品を見せてくれるだろう。

『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』公式サイト


第1作 ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅


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第2作 ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生


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海外パッケージツアーの企画・操配に携わった後、早めに退職。映画美学校で学び直してから15年、働いていた頃の年間100本から最近は年間500本を映画館で楽しむ...

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