穴の中のヒキガエル?!
toad-in-the-hole recipeトード・イン・ザ・ホール
面白い料理名トード・イン・ザ・ホール
イギリスには数多くの面白い名前の料理が存在するが、この「トード・イン・ザ・ホール」もその一つ。
「トード」とは、英語でヒキガエル、「ホール」は穴という意味。「穴の中のヒキガエル」という料理だ。想像しただけでも食欲が失せるがこれはイギリスでは人気のある家庭料理である。
実際カエルの肉を使っているわけではないので安心してほしい。
子供達が小さかった頃はこの名前を聞いて、カエルは食べたくないと言っていたことが懐かしい。
いくら説明してカエル肉のソーセージではないかと心配していたらしい。
Treasure in the hole「穴の中の宝もの」という名前の方が子供には喜ばれたに違いない。
トード・イン・ザ・ホールはどんな料理?
この「トード・イン・ザ・ホール」は、ヨークシャープディングの中にソーセージが埋まっている。つまりソーセージがカエルでヨークシャープディングは穴の部分である。ヨークシャープディングは中力粉、牛乳、卵で作る表面はさっくり、中はふんわりとした生地だがベーキングパウダーや重曹を加えていないのに膨らむ不思議な生地である。その中にソーセージを入れてオーブンに入れていると徐々においしそうな穴の中のヒキガエルいや、ソーセージが見えてくるのである。
昔は色々な肉が使われたが、今はソーセージで作るのが一般的である。
美味しい作り方
シュークリームの皮のような生地のヨークシャープディングとイギリスの肉がぎゅっと詰まった食感のソーセージとグレイビー(ソース)が絡まっておいしハーモニーを醸し出す。パリッとした食感の日本で定番のソーセージではなく、この料理には生ソーセージで作ることをお勧めする。
今回の紹介するヨークシャープディング生地には一緒に紫玉ねぎも混ぜ込んでいるので、より深みのあるおいしさを味わっていただけることだろう。
マッシュポテトや茹でた人参やグリンピースを添えると一層イギリス家庭料理らしく味わうことができる。手作りグレイビーは玉ねぎを使って濃厚で美味しいレシピを紹介する。
トード・イン・ザ・ホール<レシピ>
材料 3~4人分
【具】
- 紫玉ねぎ 120g
- 生ソーセージ 8本
*細いソーセージを使ったが太いものでも代用可 - サラダ油 大さじ2
【ヨークシャープディング液】
- 中力粉 100g
- 牛乳 150ml
- 卵 2個
【グレイビー】
- 玉ねぎ 100g
- 薄力粉 大さじ1
- サラダ油 大さじ1強
- ビーフストック 300ml
(固形ビーフキューブストック1個とぬるま湯300mlを混ぜたもの)
*チキンや野菜キューブストックでも代用可 - リーペリンウスターソース 大さじ1
*他のウスターソースで代用可
作り方
*オーブンを200℃(コンベンションオーブン、ファンオーブンは180℃に予熱する。)
- 耐熱トレイにソーセージ、薄くスライスした玉ねぎ、サラダ油を入れて手でよくなじませる。
- 1を200℃に予熱したオーブンに入れて10分焼いて取り出し、木べらで混ぜ合わせ、オーブンの温度を220℃に上げ再びオーブンに入れて5分焼く。(この時点では200℃になっていなくてもよい。)
*2で具を焼いている間にヨークシャープディング液を作る。
- ヨークシャープディングの材料をずべて耐熱トレイに入れて泡立て器でふんわり空気を混ぜ込むようにして約1分混ぜ合わせる。
- 2の合計焼き時間15分焼いたら取り出し、3を注いで具が均等になるように整え、オーブンの温度が220℃になっているのを確認した耐熱トレイをオーブンに入れて約30分焼く。
*4を焼いている時にグレイビーを作る。
- 小鍋にサラダ油を熱し、薄くスライスした玉ねぎをしっかりと5分以上中火弱で炒め、薄力粉を加えて更に3分ほど炒める。
- 火を弱火にし、5の中にウスターソースを加え、馴染んだらビーフストックを加えて泡立て器でなじませて、強火で沸騰寸前まで温め、弱火に切り替え程よい濃度になるまで約10分煮てトード・イン・ザ・ホールにかけて完成。
*オーブンに入れる時に選べる場合は一番下の段に入れる。
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