英国で開かれている“蚤の市”~カーブーツセールとアンティークフェア~

『フリーマーケット』(蚤の市)の語源

蚤の市はフランス語から
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蚤の市やガラクタ市を日本ではフリーマーケットとも呼びますが、もともとの語源はフランス語のマルシェ(marche aux puces)に由来しているんですね。このフランス語の”puces(ピュス)”が蚤のことで、蚤を英語で”flea(フリー)”ということから、蚤の市を英語式にフリーマーケット(Flea Market)と呼ぶようになりました。
自由に個人でも”市”を立てたり参加したりできることから、自由なマーケット”Free Market”だと勘違いしていたんですが、実はホントに昆虫の蚤(ノミ)から由来している言葉だったんですね。その昔、フランスのパリで蚤がわくような古いモノを、町の広場で開く露店の市で売るようになった、この市が蚤の市の始まりだそうです。

服を販売するパリの蚤の市
パリの蚤の市は新品の販売が多い
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一般的に蚤の市は、それを仕事にされているお店が新品の商品を販売されていることが多く、これに対して個人で中古のモノを売買するマーケットを、アメリカではガレージセール(Garage Sale)と呼んで広まってきました。

車庫を使って不用品の販売
アメリカではよく見かけるガレージセール
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オイルショックのころ(1973年)から、不用品を個人宅のガレージでセールを始めたことから全国へ広がっていきました。以前アメリカに数年間住んだことがありますが、日本の方々も帰国時には日本に持ち帰れない(持ち帰らない)ものをガレージセールで販売したり、スーパーマーケットに張り紙を出して不用品を販売していたことを思い出しました。

英国流の個人フリーマーケット『カーブーツセール』

チジック カーブーツセール
車で不用品を持ち寄って、カーブーツセールで販売

ここまでパリ発祥の露店市の蚤の市と、アメリカで広まったガレージセールのお話しが続きましたが、今回のコラムのメイン、イギリスの”市”のお話しをさせていただければと思います。

以前の『【UK WalkerカーブーツSale!】をスタート!』のコラムでもお伝えしましたが、イギリスでは個人が集まって家庭用品や園芸用品などを売買する場、”市”を『カーブーツセール』と呼ぶようになりました。

カーブーツセールで販売するジョウロ
大量の使い古したブリキのジョウロの販売も

やはりガレージセールの影響でしょうか、1970年代にカトリック司祭の神父さんがご覧になったカナダの同様のセールを、チャリティーイベントの要素を加えてイギリスへ持ち帰って紹介したことが始まりと言われています。
日本で車の後部荷物スペースのことをトランクと呼びますが、これはアメリカ英語で英国英語ではブーツと呼びます。このチャリティー形式のイギリスのフリーセールは、参加者が車で荷物を運び、車の前で販売してきたことからイギリスではカーブーツセールと呼ぶようになりました。

車も販売する服のディスプレーに利用
乗ってきた車もディスプレーの道具に

イギリスのマーケット”市”情報

イギリスだけに限らず、ヨーロッパでは日本と比べて古いモノを大切にするように思います。
例えば住宅ですが、もちろん湿度が高く地震も多い日本では築後100年以上経つ住宅を使うことは少ないのですが、イギリスでは100年以上の建物を残していることは珍しくありません。

古くからの住宅が並ぶ、ロンドンの市内

単に、環境等の問題だけではなく、イギリスの人々は質の高く気にいったモノを長く使っていく考えがあるからですね。また、自分が使い続けていて不要になったものを、必要としている人へ譲ってあげるために、中古品を売買するショップやセール、フェアを多く見かけることがあります。

フェアの屋外に並べられた商品
いろいろな品物がフェアに並びます
フェアに並ぶ中古の農具
こんなものまで売れるの?

いまでもヨーロッパでアンティーク商品を仕入れられる方々は、イギリスやフランスを中心に、このようなショップやセールを回られることが多いようですね。

マーケットの屋内での販売風景
屋内での出店は、出点料が高くなるようです

イギリスに在住されているライターのみなさんから提供いただいた情報、”いま”のカーブーツセールやアンティークフェアの最新開催情報をお知らせします。あいにく、新型コロナウイルスの影響が継続しているので、気軽にイギリス旅行へ行ける状況ではありませんが・・・
海外旅行へ自由に行けるようになった際のご参考に、いまはガマンで少しでも行った気分でウェブサイトをご覧になってみてください。次の旅行の機会にはカーブーツセールやアンティークフェアを眺めに行くことを目的としたイギリス旅行、ちょっと素敵じゃないですか。

マーケットで販売されているHomeprideのマスコット フレッド君
出品されているモノを眺めているだけでも楽しめますね

ロンドン近郊のカーブーツセール

『チジック カーブーツセール』(Chiswick Car Boot Sale)

https://chiswickcarbootsale.com/
チジック カーブーツセールは、チジック・スクールの教員と父兄の会によりチャリ―を目的として、ほぼ月に1回のペースで開催されているイギリスで人気のカーブーツセールです。
運営はチジック・スクールの父兄ボランティアのみなさんで、入場に必要な1ポンドを含め収益は慈善団体へ寄付されています。出店されている品々はイギリスのアンティークグッズの他に、北欧系のアンティーク(ヴィンテージ)食器も結構あるそうですよ。もちろん、フリマ的な洋服やガラクタも沢山あって楽しそうですね。イギリス旅行の機会には、ぜひ半日時間をとってセールを覗いてください。
開催は午前中、あさの7時からおひる12時半までなので注意です。

チジック カーブーツセールの風景
過去のチジック カーブーツセールのひとコマ

『バターシー カーブーツセール』(Battersea Boot)

https://batterseaboot.com/
毎週日曜日*にロンドン市内の南部、バターシーテクノロジーカレッジの校庭内で開催されている人気のカーブーツセール。こちらはチジックと違って午後、13時から17時までの開催です。*
ほとんど個人出店なので、掘り出し物やアンティークがお得な値段で手に入ることもあるようです。

バターシー カーブーツセールのひとコマ
バターシー カーブーツセールのひとコマ
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*8月中はコロナのために開催中止です。
*ディーラー向けに12時から入場可能、ただし12時5ポンド、12時半3.5ポンドと料金が変わります。(2021年8月時点)

その他おススメのマーケット

他にも、ロンドン近郊で『キャピタル カーブーツセール』(Capital Car Boot Sale)や、ノッティングヒルで(日曜以外の)毎日開催されている『ポートベローマーケット』(Portobello Road Market)もおススメです。
『キャピタル カーブーツセール』 https://www.capitalcarboot.com/
『ポートベローマーケット』 https://visitportobello.com/
※ポートベローは個人が出店するカーブーツセールとは異なるストリートマーケットです。

ポートベローマーケット
ポートベローマーケット

イギリスで人気のアンティークフェア

イギリスの各地でアンティークフェアが開催されています。一般の方々も入場可能なフェアですが、世界の各地から骨董品の買い付けにディーラーの参加も多く見受けられます。

アンティークフェア会場の入り口
シェプトン・マレット アンティークフェア入場口

そのため、入場料は概して朝の開始時からの数時間は高めの設定、以降は入場料が安くなったり無料になるケースもあります。目利き自慢で”掘り出し物をゲットするぞ!”という方は、朝一番での入場を目指して、そうでない”自分の気に入ったアンティークをのんびり探してみよう”って方は入場料が安くなる時間でいかがでしょうか。

ロンドン在住の「LandLandLand – 猫とロンドン暮らし」さんの2021年6月のYoutube情報です

『ケンプトンパーク アンティークマーケット』(Sunbury Antiques Market)

https://www.sunburyantiques.com/
ロンドンウォータールー駅から約45分のサンベリー駅で下車し徒歩約10分にあるケンプトンパーク競馬場で、毎月第2火曜日と最終火曜日の月2回、朝6:30から開催されています。朝6:30から8時までは入場10ポンド。8時以降は無料に。

フェア会場内の出店
マーケットの会場内、バケットやジャケットポテトを販売するお店もあるので休憩もバッチリ

『アーディングリー アンティークフェア』(Ardingly Antique Fairs)

https://www.iacf.co.uk/ardingly/
英国南部で最大のアンティークフェア。最大1,700のストール(出店)があり、アンティークの家具や雑貨、装飾品などみつけることが可能です。 ロンドン・ビクトリア駅から約45分のヘイワーズヒース駅まで、その後バスでイベントセンターまで約10分で会場のイベントセンターへ到着します。火曜~水曜日の2日間の日程で通常は開催され、1日目の火曜日の入場料は20ポンドと少し高め。2日目の水曜日は4ポンド程度のため、観光メインの入場は2日目のほうがお得かも。

アンティークフェアで販売する皮のトランクケースやブーツ
掘り出し物が見つかるかも

その他アンティークフェア情報

IACF(International Antique & Collectors Fairs)
https://www.iacf.co.uk/
アーディングリーやニューアークなど、英国内の7カ所のアンティークフェアをオーガナイズしています。開催情報やチケット情報もこちらから入手可能です。

Antiques Atlas
(9月のフェア情報)https://www.antiques-atlas.com/dbevents/september2021fairs.php
ほぼ毎日、英国内のどこかでアンティークフェアが開催されています!
このアンティークアトラスのフェア情報で、日程と開催内容を確認できますよ。

日本でも車で持ち込めるカーブーツ形式のフリーマーケットが開催

日本でも各地でリアルなフリマが開催されていますね。

日本のフリーマーケットの風景
日本でも開かれているフリーマーケット

またまた残念ですが、今の時期はこちらも新型コロナウイルスの影響で中止になるイベントが多くなっているようです。開催のスケジュールは、関西中心の「日本フリーマーケット協会」や、関東中心のイベントを案内している「フリーマーケット情報」でフリーマーケットのイベントを確認できます。車を持ち込んで出店されているカーブーツ形式のフリーマーケットもあるので、出店するのも楽しそうですね。
私ごとですが、10月31日に東京国際フォーラムで開催される”蚤の市をイメージしたフリマ”へはぜひ行ってみようと考えております、はい。

東京国際フォーラムで開かれた蚤の市
東京国際フォーラムで開かれた蚤の市

UK Walkerオンラインストアのカーブーツセール

6月から、UK Walkerのオンラインストアでも、「カーブーツセール」のカテゴリーを設けて、UK Walkerをご覧になっている方々からお預かりしている英国ゆかりの商品を販売させていただいています。
近くは、『不思議の国のアリス』のチェスセットをご案内させていただきました。
今回は、現在販売させていただいる商品を少しご案内させていただきます。

※イギリスにいらっしゃった際に購入されたアンティーク品、UK Walkerのカーブーツセールで販売してみませんか?
ご希望の方はお気軽に info@ukwalker.jp まで!

スターリングシルバー ボンボンディッシュ
スターリングシルバー ボンボンディッシュ

砂糖菓子やチョコレートなどを入れてサイドテーブルなどに置き、いつでも家族やお客さまがお菓子をつまめるようにするためのお皿、ボンボンディッシュ。ビクトリアンの刻印の入ったスターリングシルバーです。
1点のみ ¥8,800(税込)+送料

ロイヤルドルトンのフィギュリン<Peggy>
ロイヤルドルトンのフィギュリン<Peggy>

英国を代表する1815年創業の陶磁器メーカーのひとつロイヤルドルトンのフィギュリン(人形)です。UK Walkerのご協力者が、イギリスへ旅行された際に購入されたものを特別にご提供いただきました。
1点のみ ¥6,600(税込)+送料

そのほかポートメリオンのカップ&ソーサーやケーキプレートもありますよ。
ぜひ、UK Walkerのオンラインストアもご覧になってください!

UK Walker

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UK Walkerの編集部です。 イギリス、英国に関するさまざまな情報、有意義な情報をピックアップして、みなさまへお届けしてまいります。 ご要望ございました...

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