『クリスマスティー』体を温める冬の紅茶
『クリスマスティー』とは?
イギリスをはじめ、ヨーロッパでクリスマスの時期に飲まれる紅茶、『クリスマスティー』。紅茶に、スパイスやドライフルーツ、ハーブなどをブレンドしたもので、11月ごろから店頭に並びます。日本でも、海外の有名紅茶ブランド店などで11月下旬頃から12月初頭には入荷となり、クリスマスを待たず早々に売り切れてしまうほど、毎年心待ちにしている人が多い人気の紅茶です。
ブレンドの内容は各社違いますが、よく使われるのは、シナモン、ジンジャー、クローブ、オレンジピール。体を温め胃腸を整えるスパイスと、ビタミン豊富なオレンジピールの組み合わせで、風邪予防にもうってつけ。開封しただけで華やかで刺激的な香りが辺りいっぱいに広がって、飲めば体だけでなく気持ちまでホワッと温かくなるような、冬には嬉しいブレンドティーなのです。
今年も購入してみました。こちらのブランドは、毎年ブレンド内容自体変わらないものの、年によって微妙に味わいに違いがあります。今年はジンジャーの香りが爽やかです。
クリスマスティーの由来
古くは1800年代の文献に出てくることから、その頃にはすでに誕生していたと考えられています。発祥はイギリスともドイツとも言われていますが、冷えた体を温めてくれる冬のお茶はヨーロッパ全土に伝わっていき、今でも愛され続けています。
作られたきっかけについては諸説あり、ドイツでは”質素倹約の国であってもクリスマスだけは贅沢を楽しみたい”と、いつものお茶に高価なスパイスやハーブを入れて祝ったとする説や、外で歌う聖歌隊に体を温める飲み物として振舞ったのが起源とする説があります。
また、イギリスでは、ビクトリア女王が結婚したアルバート公がドイツ人で、クリスマスツリーを飾る習慣をイギリスにもたらしたことでも知られていますが、そんな流れなのでしょう、女王が開いたクリスマスパーティーでスパイスや柑橘たっぷりの贅沢なブレンドティーを出すようになり、広まったといわれています。
家でも出来る、簡単!クリスマス・アレンジティー
毎年日本でも入手可能なクリスマスティーですが、売られているお店が限られる上に、売り切れてしまうこともよくあります。そんな時は、いつもの紅茶にスパイスや生のフルーツをプラスして、アレンジティーを作ってみましょう。手軽にクリスマス気分を味わうことができます。レシピをご紹介します。
オレンジとクローブのクリスマスティー<レシピ>
≪材料(カップ2杯分)≫
- 茶葉(セイロンなどで、くせのない茶葉を選んで。)5g
- 熱湯300㏄
- オレンジのスライス4枚…うち1枚は飾りに使用
- クローブ 8~12個
≪作り方≫
- オレンジをスライスし、果肉の部分にクローブを、1枚につき2~3つ刺す。飾り用のオレンジは、カップの直径に合わせて2~4分の1にカットしておく。
- 温めたティーポットに茶葉を入れて熱湯を注ぎ、通常よりやや短めの時間で抽出する。
- 時間になったら、あらかじめ1のオレンジを入れておいた別のポットに、
2の紅茶を茶こしでこしながら注ぎ、5分ほど置く。 - 飾り用のオレンジを入れたカップに注ぎ分ける。
時間の経過とともにオレンジとクローブの甘さとスパイシーさが紅茶にゆっくり溶けだして、素晴らしい味のハーモニーが愉しめます。あれば、キャンドル式のポットウォーマーで温めると、最後までアツアツのお茶を頂けます。キャンドルの炎を眺めながら飲み頃を待つひとときは、いつもよりゆったりとした時間が流れ、クリスマスにぴったりな演出にもなります。
豊かな香りに包まれながら、温かいクリスマスティーを味わうひと時。クリスマスならではの贅沢な時の流れも一緒に愉しみたいですね。