英国ハンプシャーの丘で味わう、本物のワイン「ブラックチョーク」
ロンドンから車でおよそ1時間。街の喧騒を抜けて、牧草地と低い丘が続く風景に変わるころ、目的地はすぐそこにある。ハンプシャーの田園地帯に、こぢんまりとした美しい『ブラックチョーク(Black Chalk Vineyard & Winery)』は静かに佇んでいる。
英国の自然と誠実なワインづくり、そして少しの贅沢を求めるなら、ここはまさにぴったりの場所です。


ブドウ畑と風の音と、深呼吸ひとつ分のやすらぎ
敷地に足を踏み入れると、まず目に飛び込んでくるのは、広がる緑とブドウの列。騒がしさとは無縁の風景である。鳥の声や、葉を揺らす風の音に耳を傾けながら歩くだけでも、すでに「非日常」が始まっている。

英国育ちのスパークリングが、驚くほど本格派
ブラックチョークで造られるスパークリングワインは、シャンパーニュにも引けを取らない本格派だ。気候や土壌がフランスに似ているとは聞いていたが、実際にグラスを傾けると、その完成度の高さに思わずうなる。きりっとした上質な酸味、繊細な泡立ち、そしてほんのり香る果実味が絶妙なバランスを生み出し、飲みやすく味わい深い。ワイン好きはもちろん、初心者にとっても忘れがたい一杯となるだろう。
スティルワインも手掛けていて、こちらもフルーティで豊かな味わいが魅力だ。スパークリングとは違った、落ち着いた深みを楽しめるので、さまざまなシーンで楽しめる一本が見つかるはずだ。

見て、聞いて、感じる。ガイドツアーも魅力
畑を歩き、醸造所をのぞき、ワインができあがるまでの道のりを学べるガイドツアーも好評である。私も今回体験させてもらったが、ブドウが育つ環境や土壌の話、醸造工程の裏側まで丁寧に説明してもらい、ワインが一層身近に感じられるようになった。実際の景色と香りに包まれながら学ぶ時間は、とても貴重で印象深いものであった。

【ワイナリーツアー概要】
- 開催期間:通年開催(メインシーズンは5月~9月)
- 日本語対応:日本人ガイドの同行が可能(事前予約制)
- アクセス:ロンドンからの車両送迎手配が可能(事前予約・有料)
【ツアー内容】
- ブドウ畑散策(約1.6kmまたは4kmの2ルート)
- 日本語音声ガイド・日本語ルートマップを利用可能
- 醸造所の設備見学(日本語サポートあり)
- スパークリングワインおよびスティルワインの複数種をテイスティング
【食事オプション】
- BBQ、アフタヌーンティーも追加可能

ツアーに関して日本語での問い合わせが可能。
tour@blackchalkwine.jp まで
親しみやすさと誠実さが織りなすワイナリー
ワイナリー全体に流れているのは、あたたかく親しみやすい空気感である。スタッフも気さくで、話しかければ丁寧に答えてくれる。生産規模は小さいが、その分だけ、ワイン一本一本に注がれる愛情が伝わってくる。型にはまらず、でもまじめ。そんな姿勢がこのワイナリーの魅力である。

ロンドン近郊なのに、ちゃんと“旅”になる場所
このワイナリーの面白さは、ロンドン近郊という便利さと、「遠くへ来た感」の両立にある。時間がない旅行者にとっても行きやすく、それでいてしっかりと非日常を味わえる。
しかも、日本人の共同オーナーが在籍しているので、日本国内でもブラックチョークのワインが購入可能。旅先の思い出を、家でもう一度楽しめるというのは、嬉しい話である。

英国の豊かな自然の中で丁寧なワインづくり。ブラックチョークで過ごす時間は、心に残る特別なひとときになるはずだ。
▼ブラックチョークワイナリーの詳細はこちら
英語サイト:https://www.blackchalkwine.co.uk/
日本語サイト:https://www.blackchalkwine.jp/
川沿いで楽しむ美味しい食事
訪れる際には、川沿いのパブでの美味しい食事、ウィンチェスターでの歴史散策、そして丘陵地での自然散歩を加えると、ワインとさまざまなアクティビティを楽しめる充実した旅となるであろう。マーシュコート(Marsh Court)の庭園を訪れることもおすすめである。
ぜひ、素敵な滞在をお楽しみいただきたい。

★おすすめガストロパブ
『The Mayfly – Fuller’s Pub and restaurant』サイト:https://www.mayflyfullerton.co.uk/