ロンドンの高層ビル「THE SHARD」で市内を一望

テムズ川沿いにそびえ立つ、ロンドンで一番高いビル「ザ ・シャード(THE SHARD)」。2012年に完成した、87階建て、高さ310メートルの建物で、今やロンドンのランドマーク的存在です。

ザ ・シャード(THE SHARD)

シャード(shard)とは、英語で破片という意味。その名から連想させられる通り、外壁は透明度の高いガラスが用いられており、移ろうロンドンの空模様が映し出されます。

シャードの中には、30ものオフィス、シャングリラホテル、6つのバー&レストランが入っており、68階、69階、72階は、ロンドン市内をパノラマビューで一望できる展望フロアなっています。

テムズ川南のサザークエリア

テムズ川南のサザークエリア

シャードがあるのは、テムズ川の南岸に広がるサザーク(Southwark)エリア。

最寄駅はロンドン・ブリッジ(London Bridge)で、地下鉄はノーザンライン(Northern line)、ジュビリーライン(Jubilee line)の2線、ロンドン郊外へ向かうナショナル・レールも通っており、乗降者数が多いターミナル駅の一つです。

ロンドン・ブリッジ(London Bridge)

1000年もの歴史を持つロンドン最古のフードマーケット「バラ・マーケット」や、閉鎖された発電所を改造した近現代美術館「テート・モダン」、ロンドンの代表する建築物である「タワーブリッジ」もこの近く。ロンドン観光に大人気のエリアとしても知られています。

「THE VIEW」へ入場

「THE VIEW」へ入場

展望フロア「THE VIEW FROM THE SHARD」への入場は、チケットの購入が必須。入口横のチケット売り場で当日券の購入もできますが、公式ホームページより簡単に予約することができます。

チケットは32ポンドですが、ホームページの事前予約では割引キャンペーンが開催されていることも。30分スロットの日時指定制での予約となっており、3回の来場で元が取れる年間パスも販売されています。
https://www.theviewfromtheshard.com/

「THE VIEW FROM THE SHARD」という看板

オフィスエリアやホテルへの入口など、シャードには複数の入口がありますが、展望フロアへの入口は「THE VIEW FROM THE SHARD」という看板が目印。

空港で飛行機に搭乗するときのように、手荷物はX線検査に通し、金属探知機をくぐっての入場となります。大きなスーツケースやリュックは持ち込みできず、館内には荷物預かり所やクロークも用意されていないため、大きな荷物は事前にご宿泊のホテルに預けるなど対応しておきましょう。

エレベーターで上階へ

館内のスクリーンでは、ロンドンの代表的な建築物とシャードの高さの比較映像が流れていました。

シャードの高さ比較

国会議事堂の時計台「ビッグベン」は、高さ96メートル。

シャードの高さ比較

大観覧車の「ロンドンアイ」は、高さ135メートル。

シャードの高さ比較

その他、トラファルガー広場にある「ネルソン記念柱(52メートル)」や「タワーブリッジ(65メートル)」「セントポール大聖堂(111メートル)」などと比べても、その高さは一目瞭然! 一体どんな景色が待っているのかと、期待に胸が膨らみます。

シャードのエレベーター

まずはエレベーター(イギリス英語では”リフト”)で33階へ。33階が乗換フロアとなっており、さらに上階へと向かうエレベーターに乗り換えます。

シャードのエレベーター内部

エレベーターの天井には映像パネルが設置され、ロンドンの街並みや青空が動画で映し出されていました。ちなみにエレベーターは1分間に6メートルの速度で上昇していて、ロンドンで一番速いエレベーターなのだそう。

オープンエアの「SKYDECK」

オープンエアの「SKYDECK」

エレベーターを降りて階段を上がると、オープンエアの展望フロア「SKY DECK」に到着。

シャードのSKY DECK

こちらの「SKY DECK」は、シャードの72階に位置し、地上からの高さは約244メートル(800フィート)。ガラス張りとなっていて、見晴らしも良く、屋根がないため風も感じられます。夜や冬に来館される場合には、肌寒いこともあるので、上着を持ってきておくのがおすすめです。

もちろん、展望フロアからは、ロンドンの有名観光地もたくさん見つかります。

シャードからのテムズ川の眺め

こちらはテムズ川のほとりに建つ「ロンドン塔」。ロンドン市内にある、世界遺産のうちの1つです。新しいものが立ち並ぶ街並みの中で、ここだけ時が止まっているような不思議な光景です。

シャードからのテムズ川の眺め

テムズ川に架かっている有名な跳ね橋「タワーブリッジ」もこの通り! 運が良ければ、橋が開閉する様子を見ることができるかも。

シャードからの眺め

最寄駅であるロンドンブリッジ駅を真上から。プラットフォームの間に次々と電車が吸い込まれていく様子は、まるでプラレールを見ているかのよう。

シャードの72階バーカウンター

飲食物の持ち込みは禁止されていますが、68階のエレベーターフロア、72階のオープンデッキには、バーカウンターが設置されていて、ドリンクやスナックの購入も可能。

温かい飲み物も販売されているので、夜風にあたりながらホッと一息つくのもおすすめです。

展望フロアのトイレ

そして、展望フロアに設置されているトイレからも、なんとテムズ川を望む絶景が! 他に類を見ない”絶景トイレ”は、話のネタにもなりそう。

嬉しい「お天気保障」システム

シャードからのテムズ川の眺め

1日の中でコロコロと天気が変わることの多いロンドン。「天気が良い日にシャードからの眺望を楽しみたい!」と、天気予報をチェックして予約をしても、雨や雨雲に見舞われてしまうことも。

シャードのチケットは、そんな悲しい事態に備えた「View Guarantee(景観保障)」付き。来館時、雨天・曇天などの悪天候によって、景観が芳しくなかった場合には、別日に無料で再訪できるようになっています。

※”悪天候”の定義など、細かな規約に関しては、公式ホームページのTerms&Conditionをご確認ください
https://www.theviewfromtheshard.com/terms-and-conditions/

ギフトショップでおみやげ探し

シャードのギフトショップ

出口近くのギフトショップでは、キーホルダーやマグネットなどの小物から、リュックやジャケットなどのアパレルまで、様々なシャードグッズが販売されています。

中でも注目は「キツネのロメオ」と名付けられたキツネのキャラクター。

シャードのギフトショップ

「キツネのロメオ」は実在するキツネで、2011年、当時まだ建設中であったシャードに迷い込み、2週間近く暮らしていたのだそう。最終的に地元の保健当局職員らに捕獲され、動物保護センターで医療検査を受けた後、地上に離されたのだとか。

キツネのロメオ

オープン前から、ロンドンのパノラマビューを堪能していた「キツネのロメオ」。今ではシャードのキャラクターとなって、ぬいぐるみやマスコットなど、可愛らしいグッズが販売されています。

ぜひシャード観光の思い出に、記念グッズのご購入もいかがでしょうか?

山田志桜里

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在英歴3年、現在福岡在住のフリーライター。ロンドンのティースクールを修了し、ティーインストラクターとしての活動経験も持つ紅茶好き。趣味は読書と舞台鑑賞で、愛...

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