ロンドンから日帰りで行ける海辺の街・虹色ブライトン ~ブライトン発紅茶専門店・アフタヌーンティー~

~ブライトン発紅茶専門店・アフタヌーンティー~

ブライトンでおススメのスポット写真コラージュ
~「ザ・英国」のイメージではないビビットな街~

カラフルな街ブライトン発の紅茶専門店

ロンドンから電車で約1時間のブライトンは、カラフルな海辺の街で日帰り旅も可能です。日本では、あまりなじみのない「ブライトン」という地名。最近では「サッカーの三笘(みとま)選手」が所属するクラブがある街、「”みとま”のブライトン」と、メディアでの紹介を最初に思い浮かべる方も多いのでは?
実は、日本からの留学生も多く、たまたま私の知人の間では人気沸騰の街、ブライトン。
リゾート地というよりはエキサイティングな街という表現がぴったりで、そこに、日本未入荷の紅茶専門店『バード&ブレンドティー』の本店があると聞き、まずは最初の目的地として出かけてみました。

カラフルなカラーの外観の『バード&ブレンドティー』
~カラフルな通りの1角に可愛いショップを発見~

『バード&ブレンドティー』は2012年に大学生のクリスさんとマイクさんが自宅で紅茶をブレンドし手作り始めたのがはじまりで、現在12年目。まだ日本では地名度の低い紅茶専門店なのですが、カラフルな外観のお店が並ぶおしゃれな通りに面して、活気にあふれていました。

モダンな『バード&ブレンドティー』店内の様子
~モダンな店内は老舗にはないニューウェイブ~

国際色豊かな若者の店員たちが、フランクに、数種のアイスティーの試飲をすすめてくれるのですが暑い夏には嬉しく、キンキンに冷えていて、お替りしたいほど美味しい。

『バード&ブレンドティー』若者の店員さんとカラフルな紅茶のパッケージ
~カラフルな紅茶缶も街の雰囲気にマッチ~

紅茶の種類も多く、ブレンドの発想力は、ブライトンの若者にも受け入れられているのが納得。「ラブ・ポーション」、「レディ・ラベンダー」など、フレーバーティーのネーミングが「どんな味なのか?」と想像を膨らませて購買意欲を刺激しているのかもしれません。ただ注意しなければいけないのは「紅茶を買う」つもりなら「Black Tea」の表記があるものを選ぶこと。つい名前に惹かれて購入すると、ルイボスティーやグリーンティーベースのものが最近は増えていて、帰国して、開封したら「紅茶じゃなかった」…、お土産にしようと買って自宅で飲んでみたら不思議味で困ったという経験をされた方も少なくないのでは?

さて、今度は賑やかな本店のある通りから海岸沿いまでは歩いて20分ほどの距離なので、シンボル的なブライトンのタワー『ブリティッシュ・エアウェイズ・i360』に登ってみましょう。待ち時間に海岸沿いを散策していると、今度は『バード&ブレンドティー』のシーサイド店が目に飛び込んできました。

ブライトンのタワー『ブリティッシュ・エアウェイズ・i360』と『バード&ブレンドティー』のシーサイド店
~タワー下の海辺にブルー&ホワイトロゴマークの支店~

もちろん、ここにも試飲できるボトルもあり、豊富なTEAが販売されています。ガイドブックなどにはまだ掲載されていないだろうショップに興奮気味。

『バード&ブレンドティー』のシーサイド店
~ブライトンに2店舗もあったのは意外?~

宿泊ホテルに近かったので、お土産用にちょうど良いリーフの50グラム紅茶パックを見つけ買うのが止まりません。

『バード&ブレンドティー』ブルー&ホワイトのパッケージの紅茶
~見慣れないブルー&ホワイトのパッケージはお土産用~

ノッティングヒルにもあった「ブライトン発の紅茶」

ブライトン発の紅茶専門店、『バード&ブレンド』は、なかなかイギリスに詳しい紅茶仲間の間でも知られておらず、ロンドンでは見たことないレアものと、喜んでいたら、ポートベロウのアンティーク市に出かけた時、ノッテヒングヒルに支店がオープンしていました。若い地元民で、ブライトン本店同様に賑わっていてロンドン在住の友人も初訪問だったそうで驚いていました。

ノッティングヒルの『バード&ブレンドティー』
~こちらも店員が試飲をすすめてPR活動が盛ん~

現在イギリスに少しずつ、店舗数を増やしているそうで、いつか日本の英国展でも店頭に並ぶことがあるかもしれませんね?夏の暑さが尋常ではなくなった昨今の英国には、「アイスティー」の需要も増えてきているようだし、グリーンティーの流行も一過性のもではなく定着してきているので、今後の新鋭店の活躍が楽しみです。

『バード&ブレンドティー』ノッティングヒル店の店内
~店内のディスプレイはモダンで、ロンドナーにも人気~

ブライトン・ピアでもティータイム

さて、再びブライトンの海岸沿いに話を戻しましょう。どのガイドブックにも紹介されている『ブライトン・ピア』という商業施設は、はずすわけにはいきません。少しさびれた雰囲気で、活気あるリゾート地を想像すると、残念感ハンパない。実は、たまたま読んだ書籍やエッセーの舞台にブライトン・ピアが登場するので、これは行って確かめたいとロケ地めぐり的な勢いで訪ねたのです。海水浴シーズンではなかったので、行き交う人は誰もいなく、カモメの鳴き声だけが妙に大きく響いておりました。
派手な看板やポスターを見るたび、特に「バブル(タピオカ)ティー」は実際に観た風景とのギャップが大きく印象に残っています。

ブライトン・ピアの看板と「バブル(タピオカ)ティー」の看板
~人影少ないブライトン・ピアに派手な看板が目立つ~

沈みゆく夕陽を眺めながら海辺のレストランでフィッシュ&チップスにビールではなく、PGチップスの紅茶。こちらは陶器の白いポットで出てくるカジュアル版。英国人は、ミルクティー派が多いようですが、ストレート派の私は、ミルクなしで、油もののお食事のあと、すっきり美味しくいただきました。ひとり旅には悪くない静かなシチュエーションでゆったりと紅茶を味わうこともできました。
 

テーブルに並ぶフィッシュアンドチップスと紅茶が入ったカップ&ソーサー
~意外にあう、フィッシュ&チップスと紅茶~

ブライトンで1番人気のアフタヌーンティー

海岸に沿って少し歩くと、宿泊先のクラシックホテル『ザ・グランド』の壮麗な建物が見えてきます。「ブライトンで1番人気のアフタヌーンティープレイス」とWEBの口コミでも評判が良かったので日本からホテルの公式ページ経由で予約しておきました。

ホテル『ザ・グランド』の外観
~『ザ・グランド』は外観も内装もエレガントなリゾートホテル~

毎回予約の際にはダメ元で「ひとりで伺いますがSNSで紹介したいので良席希望します」と書き込んでおきます。しかも念のためWEB予約の確認書をプリントアウトして持参するというアナログ的なチェックも怠りません。平日なのに満席でしたので、やはり事前予約は安心。希望の海が見えるお席に座れることができました。

『ザ・グランド』のラウンジ
~イギリス人観光客にも人気で平日なのに満席のラウンジ~

グリーンや黄色のセンスの良いインテリアも心地よく、お値段もロンドンのホテルアフタヌーンティーに比べたら相当お安く感じ、ホスピタリティも最高。旅先のアフタヌーンティーとして、文句なくおすすめできる内容でした。

『ザ・グランド』のアフタヌーンティー
~サービスやお味など、さすがブライトン1番の人気に納得~

多国籍な街中ティータイム

お腹いっぱいになって、また散策開始です。いろんな国籍の人々が暮らす街ではエリアごとにお店の雰囲気が違うのが一目瞭然。ブライトン駅から海岸に下るメインストリートの一角には「台湾茶」「バブルティー(タピオカミルクティー)」や「日本茶」「抹茶」の類が並ぶ「アジアン」の香りが漂ってきます。

ブライトンにあるアジア系のお茶を出すお店の外観
~台湾・日本などアジア人気のお茶が並びます~

また路地裏を歩いてユニークなお店を見つけたりしているうちに、偶然「ティファー二―で朝食を」のオードリー・ヘプバーンの看板が目に飛び込んできました。え?ニューヨークのメニューなの?と興味津々に店先のメニューを覗きこむと、ちゃんと「イングリッシュ・ブレックファースト」の表記もあって英国らしさ全開で少し安心しました。わざわざブライトンに来て、このお店に入店はしませんでしたが、あてもない街歩きではユニークなお店を見つけるのが旅の醍醐味だと感じます。しかも現在は入店前に、スマホで検索すると店内の様子からメニューの金額までわかり旅先での失敗が少なくなりました。小さなショップは公式HPとがなくてもSNSで情報が得られるので便利な世の中になりました。

オードリーヘップバーンのイラストが看板にかかるお店『Tiffany's』
~ブライトンで、いきなりオードリーに会えるなんて!~

“アリス”ファンタジーなワンダーランドでティータイム

さらに、街中を散策し続けると、スーパーやレストランの雰囲気も、がらりと変わってしまい、500メートル先は別の街という感覚。いきなり『不思議の国のアリス』に登場する「マッド・ハッターカフェ」が出現。あれ、雰囲気が違う?アリスも、なんか違和感ありの店内に入ってみることにしました。

ブライトンの「マッド・ハッターカフェ」
~「不思議の国」のカフェにも潜入してみる~

ショーケースには英国菓子が並び、コーヒーカップにティーバッグの紅茶。濃い目のアッサムティーにミルクをいれて2ポンド!ありがたや。庶民の味方の価格で英国らしいティータイムを楽しみつつ、なんだか異国にいる感じが、ワンダーランド!
ただ、ここも昨今の英国人が「紅茶よりもコーヒーの消費が多い」の例外ではなく、コーヒーをオーダーする方ばかりで、それまた私には「足で稼ぐリアルな情報」でもあるのです。

カフェ内の様子と英国菓子(ロッキーロード)、コーヒー
~地元民が気軽に英国菓子(ロッキーロード)とコーヒーブレイクするカフェ~

そして、帰り際、お支払いを終えた時、ポルトガル語で「オブリガード」(ありがとう)!イラストの違和感の謎が解けたかも?ここは、ブラジルだった?

今度は『ホワイト・ラビット』というパブを発見。アリスファンタジーなインテリアにも興味あり、午後5時、夕食前に入店してみることにしました。

パブ『ホワイト・ラビット』の外観
~『ホワイト・ラビット』の店名に惹かれてPUBで紅茶を~

ひとりでも平気でパブに入り「紅茶(ブラックティー)」をオーダーできるのはありがたい。普通にホットティーが出てくるので紅茶のリサーチとしても面白く、こちらはトワイニングの「イングリッシュ・ブレックファースト」。紅茶だけのオーダーでも、チャージ料などかからないので化粧室の使用、Wi-Fi検索としても便利な休憩ティータイムに利用させていただきました。

アリスファンタジーを思わせるダイヤのマークがあしらわれた壁紙
~アリスファンタジーの世界観は時間を忘れる空間~

その他にもブライトンといえば、『ロイヤル・パビリオン』など、まだたくさんの名所があるのですが、ここはティータイムに特化した紹介に留めておきますね。ロンドンから日帰りできる「ブライトンさんぽ」は刺激的で退屈しない。レインボーカラーのように、いろんな色が楽しめる街です。次回「UKウォーク」の候補地にいれてみるのはいかがでしょうか?

■おすすめの奈良にある『ブライトンティールーム』■

さてさて、ラストは、いきなり舞台が日本の奈良県へと飛びます。昨夏の英国旅にブライトンに行きたいと思った理由のひとつに、奈良にある『ブライトンティールーム』の存在があったのです。
以前に三越英国展で、その『ブライトンティールーム』が出店していて、可愛いイラストに、ひと目惚れ。

『ブライトンティールーム』の英国菓子が書かれたイラストメニュー
~茶色い英国菓子が、こんなに魅力的に描かれている!~

いつかは奈良観光の折りに伺いたいと思い実現。店内は二十数年ブライトンに住んでいらっしゃったオーナーこだわりのイギリスらしいアットホームな雰囲気で、雑貨類も圧倒的にラブリーで、すっかりファンになってしまいました。

ユニオンジャックの旗があしらわれた『ブライトンティールーム』の店内
~英国のティールームそのものの雰囲気が人気~

予約必須のアフタヌーンティーは英国菓子が日本人の味覚にあい、紅茶と共に文句なく美味しい。オーナーからブライトンの魅力を教えていただき、自分の目で確かめに行きたい旅心に火が付いた記憶が蘇ります。

『ブライトンティールーム』のアフタヌーンティー
~美味アフタヌーンティーは見た目もお値段もラブリー~

パスポート不要の英国ティールーム体験は、都内では考えらない空間の広さに可愛い価格も、推しポイントですね。大阪や京都からも近く、近鉄奈良駅から徒歩圏内にある「ブライトンティールーム」でのミニ英国旅で、まずはブライトンの予習をするのもおすすめです。

*ブライトンティールーム*
【アクセス】近鉄奈良駅から徒歩6分
奈良県奈良市東城戸街35番地2階
email: brightontearoom@gmail.com

坂井みさき

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坂井 みさき/雑誌編集記者、趣味の海外旅行の経験を活かして、2010年に「紅茶でおもてなし教室Tea Mie」をオープン。その後、愛称の「ミンミン先生」とし...

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