さっぱり食べられる「グレープフルーツセグメント」

テーブルの上のグレープフルーツセグメントと錠茶のセット
朝食によく食べることが多いグレープフルーツセグメント

グレープフルーツを美味しく食べる

今日紹介するのはグレープフルーツの果肉部分だけを贅沢に食べるシロップ漬けである。私はもともと酸味の強いものが苦手なのでグレープフルーツは敬遠しているフルーツだった。

キッチンテーブルの上の2つの丸ごとのルビーグレープフルーツ
ルビーグレープフルーツ

イギリスに来てみると、グレープフルーツセグメントはホテルのビュッフェスタイルの朝食では定番のようだった。柑橘系のフルーツは皮を剥くのもめんどくさいが、ホテルで並んでいたものは果肉だけを食べられるものだった。
シロップに漬け込まれたグレープフルーツは酸味と甘みが程よく、”これなら美味しく食べられる”と虜になった。
グレープフルーツセグメントという存在を知った私はそれからよく缶詰のものを買って食べるほど好きになった。

わが家の定番になったわけ

ある日、イギリス北部に住んでいる主人の祖母のところに行く機会があり、その時、出してくれたのもこのグレープフルーツセグメントだった。缶詰を食べ慣れていたので、さほど感動もせずパクッと食べてみると、いつも食べるものとは違ってフレッシュで爽やかで格段に美味しかった。
主人の祖母は決して裕福とはいえない暮らしをしていたが、丁寧に暮らすことを大切にしていた女性である。いつ会っても化粧をし清楚な身なりをしていておまけに姿勢も良い。
つつましい暮らしの中でも小さな幸せを見い出して暮らしている彼女の心構えが今の自分にもとても強く影響を与えてくれている。
そんな彼女にこれはどこのメーカーなのか?と聞くと、手作りしているとのこと。
聞いてみると大したことはないのだが、一手間かけて作るグレープフルーツセグメントは格別のおいしさだった。

ガラスの器に盛られたグレープフルーツセグメント
手作りの美味しいグレープフルーツセグメント

「買う方が安いし簡単だけどね、手作りに勝るものはないのよ。」と言った主人の祖母の笑顔は今でも鮮明に覚えている。
私も時間に余裕がある時に作るようになり、子供たちもやっぱり大好物の一つになっていった。
外皮と薄皮を剥く作業は決して楽ではない。でも喜んで食べる姿を見るとまた作りたいと思う我が家でかけがえのない大切なレシピの一つである。
季節を問わず食べられるが、冷やして食べるので暑い夏にもぴったりだ。

グレープフルーツの簡単な剥き方

レシピは決して難しくなく、材料は水、砂糖、グレープフルーツの3つだけだ。
一番大変な部分はグレープフルーツをから果肉だけを取り出す作業。皮と果肉がみずみずしいと皮が剥きやすくなるので新鮮なグレープフルーツをまずは入手しよう。
グレープフルーツの上の部分と下の部分を切り落とし、残った側面に着いている皮の部分に十字に切り込みを深く入れてで皮を剥く。真ん中に親指をいれ半分にして一つ一つ果肉を散り出していく。

まな板の上で上下を切り落したグレープフルーツ
上と下を切り離す
グレープフルーツのヘタの部分に包丁の顎の部分で切り込みを入れる
包丁の顎(がく)の部分を使い十字に切り込みを深く入れる
グレープフルーツの皮から取り出した果肉
真ん中に親指を入れて半分にする
薄皮から果肉を取り出すシーン
薄皮から果肉を取り出す

グレープフルーツセグメントレシピ

材料 (作りやすい量)

グレープフルーツ 2個
*今回はルビー グレープフルーツを使用。黄色いグレープフルーツでも美味しくできる。

【A】 
水 ____ 250ml
砂糖 __ 大さじ3

作り方

  1. グレープフルーツは外皮と薄皮を剥き、果肉を取り出す。
  2. 鍋に【A】を入れ、中火で砂糖が溶けるまでゆっくり木べらで混ぜ火を止める。
大さじ1杯の砂糖
シロップを作る
  1. ボウルに1、2を入れ馴染ませて粗熱が取れたら冷蔵庫に入れて冷やして完成。
ガラスの器に盛り付けたグレープフルーツセグメントと、紅茶のセット
涼しげなガラスの器に盛り付けた

エリオットゆかり

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イギリス在住料理研究家 イギリス人の夫、23歳の日本在住の長男(現在ロンドン在住)、21歳の長女の4人家族。 2000年にイギリスに移住 食をメインにイギリ...

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