ベーコンバティ
ベーコンバティとは
立派な料理名に聞こえる「ベーコンバティ」だが簡単に説明するとベーコンサンドウィッチである。
Butty(バティ) は、バターを塗ったサンドイッチの意味である。イギリス北部では特にこの名前で親しまれているがベーコンサンドイッチという名前で表示されていることもある。
主人はイギリス北部出身なのでいつも迷わずバティという呼ぶので私もそうなった。
この「○○バティ」はベーコンの他にも違う食材を使ってこの呼び名を使う料理があるので、それはまた別の機会に紹介していきたい。
イギリスの朝食はイングリッシュブレックファーストが有名だがこれを毎日食べている人は少ないだろう。(イングリッシュブレックファーストについては以前のコラム”イギリス料理「イングリッシュブレックファースト」”を参照いただきたい)
がっつり食べたいが手軽にお腹を満たしてくれるのがこのベーコンバティーである。
街のカフェに行くと必ずベーコンを使ったメニューがある。不思議にコーヒーと合わせるよりミルクティーがよく合うと私は思う。
二日酔いの緩和
イングリッシュブレックファーストもベーコンバティもお酒好きなイギリス人に二日酔いの緩和として愛されているのも事実だ。
主人曰く二日酔いの時は胃袋を油が保護してくれると言う。
全くもって本人の勝手な憶測に過ぎないが、一理あるだろう。
飲んだ後にラーメンが食べたくなるのとちょっと似ている気がするが、二日酔いになる前に先手を打って食べるラーメンのほうが合理的に思える。
ベーコンバティの定義
イギリス在英23年にもなればもうこのベーコンバティは何十回、いや100回ぐらいは食べていると思う。自分で作ったり、二日酔いの朝カフェで、友達とブランチしにレストランへ行った時など。
Butty(バティ)の由来であるバターをたっぷり塗るという点と具材はベーコン1つという点。これはどのお店も一致している。
具材に関して言えばBLT(ベーコン・レタス、トマト)サンドイッチとの差別化のために、これは譲れない基準である。
パンをトーストしているかしていないか店によって違う。そしてブラウンソースかケチャップかとオーダー時に聞かれる。大人のベーコンバティを食べるなら断然ブラウンソースがおすすめする。
ベーコンの種類と調理法
私が好きなベーコンバティは白い食パンにたっぷりバターを塗り、脂身がほど良く層になって入っているストリーキーベーコンをカリカリに焼いたものとブラウンソースをかけて挟むというもの。
イギリスにはバックベーコンと呼ばれる脂身が上の部分にしか付いていない種類もあるが、カリカリにする場合はストリーキーベーコンをお勧めする。ベーコンにおいては燻製しているものとしていないもの2種類もある。こちらは好みだが燻製にしている方が食べ慣れているので私個人としては好きである。
グリルやオーブンで焼いて調理するかフライパンで焼いても良い。私は焼き加減を確認しやすくカリカリにしやすいフライパンで作った。
気軽に作れるベーコンバティの魅力
通常はブラウンブレッドを好む私だが、ベーコンバティは白いパンが好きだ。
柔らかい食感の優しい味わいのパンと塩気の効いたカリッとした食感のベーコン、そしてトンカツソースの少し酸味を強くしたようなフルーティーな味わいのブラウンソースのハーモニーが心踊るイギリスの味わいだ。
難しいルールは一切なし。
食パン、ベーコン、バターで基本的には完成できる。好みで是非イギリスのブラウンソースを購入して見て本格的なイギリスの朝の味を楽しんでみてはいかがだろうか。
ベーコンバティレシピ
材料(1人分)
- 食パン(白) 2枚
- ベーコン 4枚前後
- バター たっぷり適量
- ブラウンソースやケチャップなど
作り方
- 食パンにたっぷりバターを塗る。
*パンはトーストしてもそのままでも良い。 - フライパンに少量のオリーブオイルを熱し、ベーコンを入れて中火で両面を返しながらこんがりと焼きあげる。
*グリルやオーブンでベーコンを焼いてもよい。 - 2を1に挟んで 好みでブラウンソースやケチャップをつけて完成。