美しいカントリーハウスで愛犬と一緒に楽しめるアフタヌーンティー

高騰するアフタヌーンティーの価格

イギリスの美しい文化の一つであるアフタヌーンティー。
イギリスに観光でいらした方も、住んでいる方も一度は体験したい優雅な文化ではないでしょうか?

日本でもアフタヌーンティーは、「ヌン活」と言われて各ホテルやレストラン、カフェで様々なテーマの物が楽しめるようになっているかと思います。
ここイギリスでも、アフタヌーンティーの人気は衰える事を知らずロンドンの5つ星ホテルではそれぞれ思い思いのアフタヌーンティーを展開しています。
ただ人気の上昇と共に、かつてはランチと同等に気軽に味わえたアフタヌーンティーが今やランチより高額になり、場所によっては星付きレストランのディナー並みのお値段を取るところが増えてきました。

アフタヌーンティー好きの筆者もあまりの価格高騰に、ここ数年はロンドンのアフタヌーンティーには頻繁にはいけなくなってしまいました。

そんな中、ぜひともおススメしたいのがカントリーハウス/マナーハウスなどで提供されるアフタヌーンティーです。

ひと味違うカントリーハウス/マナーハウスでのアフタヌーンティーはいがか?

広大な敷地を持つカントリーハウス/マナーハウスがイギリス国内に多数あります

ロンドンの5つ星ホテルのアフタヌーンティーに比べると洗練さや斬新さには欠けるかも知れませんが、広いガーデンを楽しみながらゆったりとした美しい空間でロンドンのアフタヌーンティーのように時間制限などなく*、ゆったりとアフタヌーンティーを楽しむ事が出来ます。また、お値段もロンドンに比べると格安なところが多いです。
*全てのカントリーハウス・マナーハウスに時間制限がないとは言い切れませんのでご承知おきください。

それだけでなく、カントリーサイドでのアフタヌーンティーの良さに、ワンちゃん連れOKの場所も多いというところがあります。
前回ご紹介した、ワンちゃんと泊まれるホテルがイギリス国内には数多くあります。それらのホテルにはアフタヌーンティーのサービスを行っているところも多く、基本的にはワンちゃんが泊まれるホテルであればアフタヌーンティーにもワンちゃん連れOKの事が多いです。

今回ご紹介するのは、ワンちゃん連れで宿泊可能なホテル。そしてアフタヌーンティーもワンちゃん連れにて楽しむ事が出来るホテルです。

ユニークな歴史を持つカントリーハウス

今回たまたま日本から友人がイギリスに遊びに来たので、ロンドンとは一味違うアフタヌーンティーを味わってもらいたいと思い、こちらのアフタヌーンティーを選んでみました。

Down Hall Hotel, Spa & Estate
https://www.downhall.co.uk/

豪華なエントランスと前庭が気持ちを一層引き立ててくれます

ダウンホールホテルは、ロンドンから車で一時間ちょっとで行けるエセックス州ハートフォード州の境界にあるカントリーホテルです。
歴史は古く、1042年から1066年の間イギリスを治世していたエドワード懺悔王の時代には既に存在していたと言われています。

様々な所有者へを経て戦時中には病院としても開放されていたダウンホール。
そこからダウンホールは数奇な運命をたどっていきます。
1930年後半にダウンホールは売却され、今度は病院から高級な女子寄宿学校「エセックスの馬好きでオシャレな女子高」として生まれ変わります。

そして次に1960年代後半に再び売却されたダウンホールは会議センターとなり1974年代に再び売却され、今度はアンティークの美術品を展示する美術館となり、1986年に再び売却され数年にわたり数百ポンドを投じてこの邸宅を修復し現在の美しいホテルを築き上げました。

ダウンホールの建物自体は1322年に立てられ、ビクトリア朝後期に設計されたイタリア風の造りはとても美しく現代風のインテリアと相まって特別な雰囲気を味わう事が出来ます。

美しい壁紙と暖炉
インテリアも見どころのひとつ

前回宿泊したホテル同様、こんな歴史ある美しいホテルにワンちゃん連れで宿泊が出来たり、アフタヌーンティーを楽しむ事が出来るなんてイギリス人の犬好きがこんなところにも垣間見える気がします。

お散歩を楽しんでからのアフタヌーンティー

さて、こちらのホテル。美しい館内はもちろんですが、110エーカー(東京ドームの約10個分)もの森林、公園、庭園に囲まれている自然豊かな敷地も見どころのひとつ。
ワンちゃん連れならせっかくこんな壮大な敷地を持つホテルに来たのならお散歩も楽しみたいところです。

我が家の愛犬もご満悦でした
敷地内には美しい庭園と広いフィールドがあり、ワンちゃんのお散歩にも最適

我々もアフタヌーンティー前にお腹を空かせる為にも愛犬とのお散歩を楽しみました。

さて、お散歩でお腹も空いてきたところでいよいよアフタヌーンティーを楽しみたいと思います。

味の向上が著しいカントリーサイドのアフタヌーンティー

アフタヌーンティーは、愛犬と一緒に同ホテルのこの豪華なラウンジで楽しむ事が出来ます(残念ながらワンちゃん用メニューはありませんが)。

美しいシャンデリアと天井のモールディング

カントリーハウスやマナーハウスでのアフタヌーンティーは、ロンドンのホテルでのアフタヌーンティーと違い、昔ながらに午後3時からでないとサーブしないなどのところもいまだに多いのですが、こちらのホテルは午後1時から利用可能でした。

天井の高い大きな窓からはお庭を一望する事が出来ます

またお値段もロンドンの5つ星ホテルのアフタヌーンティーの約半額いくかいかないかのお値段で楽しむ事が出来ます。
もちろんロンドンのホテルのアフタヌーンティーは、サンドウィッチ、紅茶のお代わり自由のところも多いので一概に価格の差だけでどちらが高い、安いなどは言えないのですが、、、、

サンドウィッチと一口サイズのタルト
スコーンはきちんとおくるみに包まれて出されてきました
こちらがこの日出されたアフタヌーンティーのスイーツ

私たちが伺った日は平日という事もあり、アフタヌーンティーを楽しむお客さんも数える程度。
愛犬も大人しくしていてくれたのでゆっくりとした時間を楽しむ事が出来ました。

確実に愛犬より飼い主が楽しんでおりましたが・・・

また、ここ数年の間にカントリーハウス、マナーハウスでの食事の質が大きく改善され、ロンドンではない地方でも美味しい食事を頂けるようになりました。
今回のアフタヌーンティーも、雰囲気だけでなくお味の方もとても美味しかったです。

アフタヌーンティーのあとには、もう一度、お庭を散策してカロリー消費。
お天気の良い日のイギリスのカントリーサイドの景色の美しさはそれだけで自然からのご褒美を戴いた気持ちになります。

ロンドンでのアフタヌーンティーに飽きた方はぜひカントリーサイドにある豪華ホテルのアフタヌーンティーを楽しんでみて下さい。
古き良きイギリスのゆったりとした時間と共に本来のアフタヌーンティーを楽しむ事が出来るはずです。

ワンちゃんを飼っていらっしゃる方は、愛犬も忘れずにご一緒に・・・。

March / 佐藤 昌子

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在英歴20年、2014年より英国式おもてなし教室「Atelier Curious March」を主宰。テーブルコーディネート、インテリア、カラーコーディネー...

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