イギリスカントリーウォークへ行こう(1)イギリスの物語が生まれる風景
英国で最も古い道と呼ばれるザ・リッジウェイ
イギリスのカントリーサイドはとても魅力的な場所である。
滑らかな丘陵地帯、広大な牧草地には動物たちを見ることもできる。
イギリス人は歩くのが好きな人が多く、主人もその一人である。
私が日本へ出張でいない時は、ウォーキンググループに参加している。
この夏は意外にもイギリスは涼しい。
主人と相談し、英国で最も古い道と呼ばれるザ・リッジウェイを数日に分けて歩き切ることにした。
ウィルトシャーのエイヴベリーからバッキンガムシャーのビーコンというところまでのコースである。
約87マイルを5日~9日ぐらいの間でこの距離を歩くことになる。
*サイトによって微妙に距離や日数が違う
パブリック・フットパスの良さ
イギリスにはパブリック・フットパス(public footpath)というものがある。
私有地の中(例えば農家や牧場など)でも歩けるようになっていている。
そのため、牛、羊、馬などに出会うこともできる。
季節を感じながら、美しい景色を見ながら歩く。
美味しい空気を吸い込むと心も体も浄化される気がしてくる。
鳥の囀りや川のせせらぎを聞きながらしばし自然と一体になれる時間である。
このリッジウェイという道を連日歩いて達成する人もいれば、日を分けて歩く人もいる。
分けて歩く場合は前回終わった場所に戻って同じ場所からスタートする。
前回は日帰りで1日歩いて、今回は前回の歩き終えたところに戻り、再出発。
私たちは今回の1日目を歩き切ったところで、パブの経営する宿泊施設に1泊することにした。
物語が生まれるイギリスの風景
パブのある村にたどり着く。
なんとも可愛らしい雰囲気だ。
イギリスにはたくさんの村が存在する。
ガイドブックに書かれているような場所だけではなく、隠れた可愛い村が実は無数にある。
今回はそんなひっそりと隠れている可愛い村を見つけられて、ちょっと宝を探し当てた気持ちである。
ガーデニングの国イギリス。
どの家も美しい花を咲かせている。
茅葺き屋根、美しい花々、青い空、柔らかな太陽の光、池の周りでは鳥たちがくつろいでいる。
それが集まり一つの村の美しさを創り上げている。
一瞬自分がおとぎのの国に迷い込んだかのような錯覚を起こすほどの場所に今私はいる。
イギリスの物語はこんな場所から生まれるのだろう。
寄り道をしたが、そろそろ今夜泊まるパブへ移動しよう。
*後編『イギリスカントリーウォークへ行こう(2)カントリーパブの宿泊施設』へ