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イギリスのマーマレードの世界
~ダルメインのマーマレードフェスティバルPart3~

リスの石像
ダルメインの玄関口では、リスの石像がお出迎え

マーマレード好きの夢のような2日間

マーマレードフェスティバルという名前ですから、イベントもマーマレード一色。
中でも私が好きなセミナーは「マーマレード・クエスチョンタイム」。マーマレードを作る際の疑問に専門家が答えるセミナーです。
「マーマレードを作るのに適した水は?」や、「マーマレードをビンに詰める時の温度は?」など、皆さん自分でマーマレードを作っているので質問も具体的。
その他、「マーマレードを使ったお料理教室」「マーマレードのテイスティング方法」「マーマレード作りのデモンストレーション」、私が初めて参加した頃は「カンブリア(湖水)地方のマーマレードの歴史」「くまのパディントンはなぜマーマレードが好きなのか」など、かなり専門的なセミナーもありました。
なんだかセミナーに参加するだけで、マーマレードの知識も増える気がします。

プログラムは毎年変わりますので、直前に発表される内容をチェックしてください。

マーマレード・クエスチョンタイム
マーマレードへの熱い意見が交わされる
マーマレードを使った料理のデモンストレーション
チョコムースにマーマレードを添えたデザート
館の中のマーマレードミュージアム
過去に受賞したマーマレードが保存されている

階段の下のネズミのお家

館の上の階へ行く途中、階段の踏み板の間に、ちょっとかわいい家を見つけました。

階段の踏み板の間に作られたミセス マウスの家
ミセス マウスの家の中

階段の横の壁には「Mrs. Mouse’s House(ミセス マウスの家)Please do not disturb(そっとしておいて)」と書かれた看板がかかっています。
なんとネズミのお家です。あいにくマウス夫人は留守でしたが、赤いドアにはライオンの顔のドアノブが。この階段を歩く時はちょっと足音を忍ばせて。思わず微笑みたくなりませんか?だから私はイギリスが好き。

ティールームでちょっとひと休み

ダルメインのティールームのお菓子
いつもどれを選ぶか迷ってしまう
スープにスコーンにケーキ、あれもこれも食べてみたい

フェスティバルに参加したらやはり立ち寄りたいティールーム。
ランチで何にするか迷ったら、やはりスープでしょう。3月の湖水地方はまだ寒いので、温かく濃厚なスープは何よりのご馳走。サンドイッチやスコーン、表面にマーマレードを塗ったジンジャーブレッド、ショートブレッド、フルーツケーキ。
イギリスでは「マーマレードは朝、食べるもの」といわれていますが、ダルメインのスコーンには、ジャムかマーマレードを選べます。私はやはりマーマレードをチョイス。

スコーンとマーマレード

ダルメインの庭はもう春

お腹いっぱいになったら、ダルメインの早春の庭を散策しましょう。

早春の庭

6月に咲くブルーポピーが有名な庭ですが、3月の庭もちらほらと愛らしい花が咲き始め、あなたを出迎えてくれます。お天気がいい時は、ぜひここも足を運んでください。「イギリスに旅行してよかったな」としみじみと感じます。

早春の喜びに満ち溢れている庭、クロッカスの花が歌っているかのよう
館の周囲には羊が草を食む、のんびりとした光景が広がる

教会のミサに参加するのも思い出の1つ

日曜日の朝、ダルメインから少し離れていますがセント・アンドリュース教会で行われるミサに参加するのもお薦めです。

セント・アンドリュース教会(St. Andrew’s Church)

たくさんのマーマレードが飾られた教会で、みんなと一緒に讃美歌を歌い、神父さんのお話を聞く事は、なかなか旅先で経験できることではありません。終了後にマーマレードのケーキと紅茶のサービスがありました。マグカップを片手にケーキを食べながら周りの方々とおしゃべり。これも旅先の思い出の一つです。

マーマレードを通じて、みんなハッピー

フェスティバルの土曜日は、屋台が並び賑わうペンリスの街
ペンリスのお店のディスプレイもオレンジ色

イギリスは「チャリティーへ寄付をする」という言葉が日常に溢れている気がします。
ダルメインのマーマレードアワード&フェスティバルに参加しても、その気持ちが随所に感じられます。
マーマレードを出品すると、その参加費用はダルメインからホスピスの慈善団体に寄付され、代わりにマーマレードの評価が書かれたカードがもらえます。世界中の人がダルメインへ集まり、ペンリスに宿泊する。メーカーはマーマレードを販売し、食べた人は笑顔になる。
このイベントは、マーマレードを通じてみんながハッピーになる、本当によく考えられた仕組みではないでしょうか。

マーマレードへの愛

私にマーマレードを教えてくれたのは、イギリスにいる友人のメアリーです。彼女のキッチンでマーマレードの作り方を習いました。その後イギリスへ行く度に、私が作るマーマレードをテイスティングしてもらっています。

私のマーマレードをテイスティングするメアリー

イングリッシュキッチンは製造から販売まですべて1人で手掛けている、本当に小さなメーカーです。しかし私のマーマレードには、太陽の光を浴びた柑橘類のおいしさと一緒に、マーマレードを作る時は本当に幸せ、そんな幸福感と喜び、感謝の気持ちもたくさん入っています。そしてお客様が喜んでくださいますようにと願いながら、お送りしています。

作り手の愛が詰まったマーマレード

イギリスのマーマレードの文化、マーマレードへの愛、私はフェスティバルに参加して感じました。
館の中に並ぶのは、食べてくれる人の事を思い、自分とオレンジの時間を楽しみながら作られたマーマレード。ビンの中には作り手の思いも入っています。

私は、マーマレードから笑顔が広がり、みんな幸せ、そんな喜びに満ちた温かい世界が広がればいいなと思います。

★過去の投稿はこちらから★
ダルメインのマーマレードフェスティバル Part1
ダルメインのマーマレードフェスティバル Part2

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