イギリスの主食 じゃがいも
イギリスに来た当時、スーパーマーケットに出かけてびっくりしたのがじゃがいもの売り場の広さ
と種類の豊富さです。その頃の私は日本から来たばかりで男爵いもかメークィンぐらいしか知り
ませんでした。
袋にはじゃがいもの名前とどんなお料理に適しているかが書かれているので外国人である私もお
料理に応じて使い分けができました。
イギリスの主食だけあり、どのじゃがいもも特徴があり美味しい。
色々な種類があるのですが全てを一言で表現するなら、芋なのでもちろん芋の味なのですが、ホクホクと甘みも感じる上品な味わいです。
そんな中でひときわ大きいじゃがいもが”Baking Potato”(ベーキングポテト)です。
名前の由来
じゃがいもをオーブンで焼く料理は他の国ではベークドポテトと呼ばれています。皮ごとオーブンで焼くのでイギリスではじゃがいもの皮をジャケットに見立てて”ジャケットポテト”という名前で親しまれています。
イギリスには面白い名前が付いているお料理がたくさんあります。ユーモアセンスのあるイギリスらしいネーミングです。
カフェ、ティールームやパブなどで食べることができるビックサイズのこのジャケットポテト。量的には2人でシェアするぐらいが実はちょうどいいなぁと毎回思っています。
日本のおにぎり=イギリスのジャケットポテト
私がイギリスに来た当時はこのジャケットポテトの専門店もかなり見かけました。オーブンで焼いたじゃがいもの上に好きなトッピングを選べるというスタイル。
一番オーソドックスなのはベークドビーンズですが、ツナマヨコーン、海老のカクテル、コロネーションチキン、メキシカン味のチリビーンズなどバラエティー豊かなトッピング。よくよく考えてみれば、日本の主食はお米で中の具を楽しむおにぎりとイギリスの主食はじゃがいもでトッピングで具を楽しむジャケットポテトは、どこか共通点を感じる両国のソウルフードだと思います。
具材も気取らないものが多く、どこの家にもありそうなもので作るのが庶民から愛される理由の一つかもしれません。
作るときのポイント
じゃがいもをオーブンに入れてベイクするだけ。特に難しいスキルは入りません。
大きいじゃがいもで作るとよりイギリス気分で召し上がっていただけます。
トッピングを変えれば色々なフレーバーを楽しめます。
チーズへのこだわり
やっぱりコクのあるチェダーチーズが一押しです。
すでにすりおろしてあるものより塊をチーズグレイターでその都度すりおろすと香りもよく美味しさがちがいます。
Cathedral City Cheddarはイギリスウェストカントリーの専用農場からのミルクのみを使用しているクリーミーでコクと旨味を楽しめるチェダーチーズ
ジャケットポテト ベークドビーンズトッピング(レシピ)
《「ジャケットポテト」レシピ》
材料 2人分
じゃがいも 大(250g前後)2個
オリーブオイル 大さじ2
塩 少々
ベークドビーンズ缶 1缶 または下記レシピ参照
チェダーチーズのすりおろし 80g
有塩バター 好みの量
作り方
*オーブンを200℃に予熱する。(Fanオーブンの場合は180℃)
1.じゃがいもを洗いキッチンペーパでしっかりと水気を拭き取りオリーブオイル、塩を手でなじませる。
2.200℃のオーブンに入れて約70分焼く。
3.ベークドビーンズを小鍋で温める。
4.じゃがいもを取り出し十字に切り込みを入れバターを落として溶かし2とすりおろしたチェダーチーズをふりかけ完成。
ポイント
- チェダーチーズをしっかりとかしたい場合はレンジで加熱する。ただし加熱しすぎるとこんがり焼けた皮がしっとりしてしまうので短時間でおこなうこと。
- オーブンによって火力や熱の伝わり方が違うので様子を見ながら焦げるようであればアルミ箔などをかける。
簡単に挑戦していただきやすいようにシンプルな材料で作るレシピをご紹介します。
《「ベークドビーンズ」レシピ》
材料 作りやすい量
ハリコットビーンズ水煮缶 1缶(全体量400g、内容量240g)
トマト水煮缶 1缶 (400g)
トマトケチャップ 大さじ5
砂糖 大さじ1
塩 小さじ1
作り方
- 鍋に材料を全部入れる。
- を強火で沸騰寸前まで熱し、その後火を弱めて蓋をして約20分途中焦げないようにかき混ぜながらコトコト煮る。
- 2の蓋をとり時々かき混ぜながら10分煮て完成。
ベークドビーンズ応用「 ビーンズオントースト Beans on Toast」
こんがり焼いたトーストにのせる「Beans on Toast」にもおすすめです!
オーブンに入れて置くだけでできるジャケットポテトとイギリスでは馴染みの深いベークドビーンズ。イギリスに想いを馳せてランチタイムにぜひお召し上がりください。