今回は、2014年にイギリスで始まったNPO法人ヴィーガニュアリーの活動についてご紹介します。
ヴィーガンとベジタリアンの違い
今、世界中で注目されているヴィーガニズムとは、完全菜食・生活を意味します。そしてそれを実行している人たちをヴィーガンと言います。ヴィーガンとベジタリアンとの違いは、両者とも肉・魚を摂取しないということは同じですが、ベジタリアンは乳製品(牛乳、バター、チーズなど)や卵、蜂蜜を摂取するのに対してヴィーガンは、動物に由来するものは一切食べない、使わないという人たちです。
ヴィーガンになる、その理由
どのくらいヴィーガ二ズムに徹した暮らしをするかは、ヴィーガンになる理由によって、また個人の選択によって異なると思います。
その理由とは大きく分けて3つあります。
1.健康(38%)
2.動物愛護(37%)
3. 地球環境保護(18%)
下に掲載している指標は、後述する団体ヴィーガニュアリーが発表しているデータです。
世界的に注目を集めるヴィーガニズム
地球環境問題が大きく取り上げられている現在、特にヴィーガニズムに注目が集められています。
国連食糧農業機関によれば、家畜動物たちが産出する温室効果ガスの量は、全世界の交通機関(全ての自動車、飛行機、船などの合計)から産出される温室効果ガスより、はるかに多いと報告されています。
国連、政府機関が植物性ベースの暮らしに切り替えることを呼びかけている現在、ヴィーガニュアリーが注目されているのも自然なことでしょう。
まずは1月だけでもヴィーガン生活体験はいかが?
多くのノン・ヴィーガンにとって、ヴィーガンの生活を始めることは敷居の高いことです。また今まで食べていた肉、魚を急に断つことは簡単なことではありません。そこでヴィーガニュアリー(Veganuary)というイギリスに拠点を置く非営利団体が出来たわけです。
Veganの”vega”とJanuaryの”nuary”とをくっつけてVeganuaryです。つまり「まずは1月だけでも植物ベースの食事をしよう」というプロモーションです。
2015年の最初の参加者は12,800人でした。それが昨年2021年には58万人以上に増え、今年はまだ1月が終わっていないというのに100万人を突破したそうです。いかに速いスピードでヴィーガニュアリーが世界中に広まっているかがわかります。
そして去年はヴィーガニュアリーのために、期間限定も含め825の新メニューや新製品が市場に登場しました。
世界の著名人も注目するヴィーガン
また世界中の有名人がヴィーガニュアリーをプロモートしていることもあって、1,500以上のメディアが取り上げています。
アカデミー賞やカンヌ国際映画祭などで多くの主演男優賞を受賞している俳優のホアキン・フェニックス(Joaquin Phoenix)は、アメリカのヴィーガニュアリー大使。
ヴィーガニュアリーへの参加
ヴィーガニュアリーは登録制になっていて、登録(無料)すればヴィーガン料理のレシピや新製品の紹介、健康に関する情報などが送られてきます。
ヴィーガニュアリーのサイトは、こちらから https://veganuary.com
まだまだ日本ではヴィーガンに関しての情報やヴィーガン食品を扱うお店も多くありませんが、この機会に少しでもヴィーガンに興味をもっていただけると幸いです。
掲載のすべての写真は、ヴィーガニュアリーよりご提供いただいています。
All photographs and charts are kindly provided by Veganuary.