
地元の恵みが並ぶ、ファームショップ
イギリスのファームショップとは、地元の農産物や食品を扱う小さな販売所のことである。農場に併設された形が多いが、農場の近くに独立した店舗もあり地域に密着した食文化の発信拠点となっている。
新鮮な野菜や果物、卵、はちみつ、ジャム、焼き菓子、パンなど、季節ごとの食材が中心に並ぶ。大手スーパーではなかなか見かけない、作り手の顔が見える商品に出会えるのが魅力である。
スタイリッシュに進化する新しいファームショップ
近年、イギリスのファームショップは、昔ながらの素朴さを残しつつも、スタイリッシュに進化している。
昔は地元食材を扱う小さな店であった場所が、広々とした店内に生まれ変わり、オーガニック食品や環境に配慮した日用品、贈答にも適したアイテムがセンス良く並べられている。
肩の力を抜いて過ごせる心地よさと、少し特別感のある雰囲気が絶妙に調和していて、訪れる人を楽しませる場所である。
カフェで味わう、地元のおいしさとゆったりした時間
この日は友人と一緒にJolly Niceというファームショップを訪れ、敷地内にあるカフェでランチを取った。私が選んだのは、肉厚でジューシーなパティをブリオッシュバンズで挟んだバーガー。焼き加減もちょうどよく、カリッと焼かれたベーコンもいいアクセントになっていた。
友人は軽めにスープを注文。見た目は控えめながら、素材の味がしっかり感じられ、素朴で飽きのこないおいしさだったそうだ。食器やカトラリーには再生素材が使われていて、提供の仕方にも環境に配慮した気配りが感じられる。
周囲には緑が広がり、ゆっくりと食事を楽しむにはぴったりの環境だ。日常の延長として気軽に立ち寄る人々の様子からも、地域の人たちに愛されていることが伝わってくる。
暮らしを楽しむための場所として
イギリスのカントリーサイドにあるファームショップは、気軽に立ち寄ってのんびりできる場所。自然と触れ合いながら、地元の恵みを楽しむ暮らしは、ゆったりと心地よい。
カントリーサイドでは動物も飼われていることも多い
気取らず、けれど丁寧に暮らしたい。そんな思いに応えてくれるのが、今のファームショップなのかもしれない。日々の中にちょっとした楽しみを見つけること。その積み重ねが、心地よい暮らしへとつながっていく。
Jolly Nice Farmshop, Cafe & Drive Through:https://jollynicefarmshop.com/